社内不倫、別れのきっかけは彼の子供への罪悪感。

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社内不倫の始まり

初めて正社員として入った会社で、彼と出会いました。私は事務員として入社したのですが、先輩の彼は営業の仕事をしていました。当時、私は22歳で彼は29歳でした。

 

先輩は身長はあまり高くはなかったのですが、塩顔のイケメンで毎回営業のノルマを達成しており表彰されるような人です。

 

それに気配りのとても出来る先輩で、入社してまだ右も左も分からない私に「大丈夫?」と声をかけてくれたりジュースなども奢ってもらったりしていました。 仕事も出来て優しい先輩をとても羨望の眼差しで見ていました。

 

当時勤めていた会社は男性が圧倒的に多く、事務の女性は数名しかいなかったので、飲み会は体育会系のノリでかなり無理な飲み方をしている方も多かったです。

 

歓迎会、送別会、新年会等、月に1度は何か飲み会がある会社で基本的に全員参加が原則でした。

 

私もその飲み会に参加していたのですが、あまりに激しい飲み会のため大体は一次会(最後まで参加すると三次会くらいまでありました)で帰っていました。

 

その時も私は一次会で帰ろうとしたのですが、その日は思っていたよりも酔っていたので少し休んでから帰ろうと思い、会社から近い駅のホームで休んでいました。

 

すると「どうしたの?」と声をかけられ、顔を上げると憧れの先輩でした。

 

お酒の力もあってか私は上機嫌で酔ってしまった旨を話すと、先輩は私の隣で私の話を聞いていてくれました。多分、1時間ほどだったと思います。

 

それから帰ろうという話になったのですが、週末だったこともありかなり車内は込み合っていて、先輩と私は、くっつくように電車に乗り込みました。

 

その時にはだいぶ酔いも醒めていたのですが、先輩の何とも言えない香水のいい匂いで、、まだ酔っているふりをして、くっついていると先輩は私の頭を軽く撫でてくれました。

 

その時に「ああ、こんな人が彼氏だったらなぁ」と思うようになりました。

 

それからは「憧れの先輩」は「好意の対象」となりましたが、

 

私は先輩が奥さんと子供が一人いることも知っていたので、特別何か自分からアプローチすることもありませんでした。

 

ただ、会社の飲み会の後に二人きりで飲みにいくようになりました。

 

その時には先輩のメールアドレスは知っていたので、飲み会の日は「今日はどうする?」と大体メールが来たので私が「行きたいです」と返信すれば、待ち合わせ場所が送られてくるといった感じでした。

社内婚外恋愛

先輩は営業の仕事をしていたこともあってか、社会人になりたての私が知らないようなお店に沢山連れて行ってくれました。

 

そこでお酒を飲んでは、終電間際に帰るというもので別れる時には本当に寂しいものでした。

 

何度かそんなことをしていると、ある日の別れ際に先輩からキスをされました。

 

不意打ちでドキドキしている私に先輩は「こんな感じだけど、付き合ってくれないかなぁ」と言いました。

 

「付き合う」というのがどういった意味が含まれていたのかは分かりませんでしたが、私は「たまになら」とだけ返しました。

 

「付き合う」ことになってからは、

二人で飲みに行く機会も増えました。

 

大体、週一回のペースで忙しい時には仕事の帰りに一駅二人で手を繋いで歩くということもありました。

 

職場では何でもないように二人で装っていましたが、彼がたまに私にアイコンタクトをくれたりしていたのでそんな彼の仕草にドキドキしたりもしていました。

 

社内不倫

バレンタインや誕生日などのイベントは、特にどこかに連れて行ってもらったりすることはありませんでした。

 

相手は妻子持ち、私もそれは分かっていたので仕事終わりにプレゼントを渡す程度しかしていませんでした。

 

ただ、付き合いが長くなってくると彼と別れて電車に乗ってからは「どうして妻子持ちと付き合っているのだろう」と自問自答を繰り返す日々もありました。

 

他にも奥さんにバレないため、夜の21時以降にメールするのも禁止というのが二人の中での暗黙の了解で、夜中に寂しかったときがとても辛かったです。

 

ただ一度だけ深夜2時に「起きてますか?」とだけメールを送ったこともありましたが、返信はありませんでした。

不倫デート

そんな関係が3年ほど続いた頃、私は別業種の仕事に就くために会社を辞めることになりました。

 

その時に、彼ともこのままではいけないし会える機会もかなり減るだろうと思い別れることを決意しました。

 

当時、彼には二人目の子供が産まれたばかりで写真も見せてもらっており、そこで言いしれぬ罪悪感が沸いたというのが、一番の決定打だったのですが彼に別れを告げるのは苦しかったので面と向かっては言わず、私の送別会の日に「これ以上は会わない方がいいと思う」等自分の今までの思いの丈をメールで送りました。

 

彼は「たまに会わないか」と言っていましたが、私は「ありがとうございました」とだけ返して彼とはこのメールを最後に会うことはありませんでした。

 

別れてからもしばらくは寂しさからか何度か連絡を取ろうと思ったこともありましたが、昔から仲の良い友人にこの先輩との付き合いを話しておりとにかく止められました。

 

奥さんから訴えられたらどうするのか、子供が可哀想だと思わないのか…とにかく色々私の為に怒ってくれました。

 

少なからず身体の関係があったことも事実ですし、確かに奥さんに訴えられたら私は慰謝料を払うことになったと思います。

 

それに相手の子供が、私の存在を知ったらどんなに心に傷を負うのかと思うと、それ以上のことは出来ませんでした。

 

今はこんな私も別の男性と結婚し、不倫していたのは昔の話ですが、当時の彼を恨んでいるかといえば全く恨んでなどいません。

 

社会人になったばかりの何も分かっていないような私を、悪い先輩が騙したと友人は言っていましたが、私はそうは思っていません。

 

どんなきっかけであったとはいえ仕事内容で困ったことがあれば相談し、助けてもらったことも多々ありました。

 

キスされた時に、断らなかったのも私の選んだ道でした。

 

周りから見ればただの不倫であることには間違いないとは思いますが、憧れの先輩は私に長い夢を見せてくれていたということで美化しています。

 

それにもし私が先輩と結婚していたとしても、私もまた同じように浮気されていたと思います。

 

(まゆみ 33歳)

 

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