不倫相手としか、私は思われていなかったのかもしれない。

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不倫相手との出会い

私には婚約中の彼がいました。彼との新居や結婚式の日取りも決まっていたのですが、結婚式の1か月前に彼に借金があることが発覚して結婚が破談になってしまいました。

 

あまりに突然のため、彼に対して怒る気にもなれず途方に暮れていました。職場には結婚退職をするということを伝えていて、ちょうど1か月後に退職するということで引き継ぎなどをしていた矢先だったので、人生真っ暗な状態でした。

 

そんな中、私を元気づけようと友達が男性5人、女性5人の飲み会を開いてくれました。気晴らしに行ってみたのですが、ちょうど隣に座っていた男性と話が合い、ずっと二人で話していました。

 

仕事のことや、その彼の趣味の野球の話とか、とにかく話題がたくさんあって時間がたつのを忘れ、話していて飽きない人だなあと思い、少し気になっていました。

 

私がその当時30歳で彼は40歳でしたが、借金が原因で別れた彼は年下だったため、年下の経済力のない男性よりは、10歳くらい年上でも経済力のしっかりした人の方がいいのかなあと思えてきました。

 

2次会でカラオケに行ったのですが、私の好きな歌をリクエストしたら歌ってくれたり、ビールをごちそうしてくれたりして、ますますその彼のことが気になるようになってきました。帰り間際にその彼から連絡先の電話番号を聞かれたので教えました。

 

失恋で傷ついていた私にとっては、とても嬉しい出来事で、家に帰ってからは私の方から先に連絡をして、お礼とまた次回会えるのを楽しみにしているということを伝えました。

 

そして数日後、二人きりで会うことになりました。

 

不倫デートショットバー

彼がご飯をごちそうしてくれて、次に行ったショットバーでは少しお酒に酔ってしまい、もともと付き合っていた彼と借金が原因で結婚式直前に破談になり、結婚退職する予定だったけどそれができず仕事も無くなって先が真っ暗な状態であるということを正直に話しました。

 

そうすると、彼は前向きな言葉で励ましてくれて、頭を撫でてくれて、そんな中でもよく頑張って笑顔を見せてくれているということを伝えてくれました。私はもう嬉しくて仕方がありませんでした。

 

そしてその帰り道、付き合って欲しいということを彼から言われ、私は結婚が破談になってこんなに早く運命の人と出会えるものだろうか?と思いながらも迷わず付き合うことにしました。

 

その後、私は新しい仕事が決まり研修などで忙しいなか、彼とも順調に交際を続けていました。新しい職場は大変でしたが、彼のおかげで何とか乗り切ることができました。

 

そして久しぶりに私と彼が出会った飲み会を主催してくれた友達と会うことになりました。

 

その時に友達に楽しい飲み会を主催してくれたお礼を言ったところ、「相手は全員既婚者で申し訳なかったけど、いい気晴らしになったのならよかった」ということを言われました。

 

一瞬、意味が分からず唖然としたのですが、お付き合いしてる彼も既婚者であるのかと確認したところ、その通りだと言われ驚きを隠せませんでした。

 

しかし、大好きな彼のことを信じたくて仕方がありませんでした。

 

家に帰ってから彼に連絡をとって、結婚しているのかということを尋ねてみたところ、確かに結婚はしていて子供はいないということを聞かされました。

 

奥さんとは喧嘩が多くて離婚はしていないけど、別居状態であるというのです。

 

彼本人からこのようなことを言われ、どうしていいか迷いましたが、やはり彼のことが大好きだったし、これ以上失恋するのは嫌だったのでこのままお付き合いを続けていくことにしました。

 

そして2日に1回くらい電話をしたり、週に1回くらいのペースで食事に行ったりしていました。彼の奥さんや知り合いに見られたらどうしよかという気持ちも少なからずありました。

 

彼に奥さんがいるということは分かっていながらも、やはり彼とのお付き合いが楽しくて止められませんでした。

 

不倫相手からのプレゼント

バレンタインデーに手作りのチョコレートを渡したり、彼の誕生日も一緒にお祝いしましたし、泊りがけで隣の県まで一緒にコンサートにも行きました。

 

心の底では何か引っかかるものがあったことは事実です。

 

彼は奥さんとは別居状態であると言っていましたが、彼の家に行ったことがないので、それが本当かどうか分からないし、奥さんは私のことを知らないと思うし、もしかして子供がいるかもしれません。

 

このまま彼にとって私はただの不倫相手だったらまた最終的には辛い思いをするだけだと考えるようになってきました。

 

そして友達に思い切って相談したところ、既婚者を分かっていて交際するのは危険だし、彼が本当に私のことを好きであるかどうか確信なんてない、もし奥さんにばれた時に慰謝料など請求されることもあるので、早く別れたほうがいいと言われました。

 

また失恋は寂しいかもしれないけど、お金のことがきっかけで婚約者を分かれた私にとってはお金に関してはもう痛い思いはしたくない、泥沼化した恋愛をするよりも、きれいな恋愛をしたいと思い、彼と別れる決意をしました。

 

そして彼に思い切って別れることを伝えました。

 

やはり奥さんがいると分かっていながら付き合えないということを伝えたら、すぐに納得してくれて、これ以上会わない方がいいと自分も思っていたと言われました。

 

もしかしたら、奥さんと別居状態であったというのはウソで、私は単なる不倫相手としか思っていなかったのかもしれません。

 

その後、彼から何度か電話やメールがありましたが、電話にも出なかったし、メールに返信もしなかったら、彼の方からも自然と連絡がなくなりました。

 

彼との交際は結婚が破談になって傷ついた私の心を一時的に癒してくれたものでしたが、とても危険な恋でした。

 

今になって思うと、どうして妻がいると分かっていながら付き合ったのだろうかと思いますが、あの時はきっと寂しくて自分を受け入れてくれる人なら誰もよかったのかもしれません。

 

その後、恋愛に対して臆病になっていたのですが、素敵な彼が見つかりを1年の交際を経て結婚しました。

 

かなり遠回りしましたが、信頼できる主人と出会って幸せに暮らすことができてよかったと思っています。

 

(あみ 35歳 )

 

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