「ようこ」職業「専業主婦」 主人・32歳 息子・3歳
私たちはいわゆるできちゃった結婚でした。
妊娠初期からつわりの症状が重かった私はすぐに職場を退職し、ほぼ1日中家にいる生活を追っていました。
しかし1日中家にいるから、旦那の行動の変化にはすぐに気がつくことができたのです。
今までならば脱いだら脱ぎっぱなしだったジャケットやパンツなどを自分で片付けるようになり、1度置いたら置きっぱなしにしていたカバンも仕舞うようになったのです。
もともと片づけが苦手なタイプでだらしがない印象の強い旦那が、こちらからは何も言っていないのに、いきなりはじまった行動だったので、3日坊主だろうと最初は思っていましたが、その自主的な行動はずっと続きました。
正直私は気になりました、なので隙を見つけてジャケットのポケットやカバンの中を探ってしまったのです。
そこで私が見つけたものはレシートでした。
飲食店で2人分の食事の会計をしたレシートや、コンビニで2人分の食事を購入したレシート。また主人は甘いものをあまり好まないのですが、いかにも女の子が好きそうなスイーツを購入したレシート。
親しい関係に女性がいるということを、私は確信しました。
そして旦那に問いただしたところ、いとも簡単にその事実を認めたのです。
わざわざ妊娠中に浮気をした旦那の神経が信じられませんでした。
私はつわりもひどく、ホルモンの変化に伴い身体的な変化があったり、常に情緒不安定な状態でした。また仕事を辞め社会的な居場所を失った喪失感や不安感にも悩む毎日でした。
さらに1日中家にいる生活にもうんざりし、でも身体が言うことをきかないのでどこにも行けない孤独な毎日でした。
そんな身体的精神的に通常の状態ではない私のフォローをすることなく、旦那は浮気をしていたのです。
怒りを通り越して呆れるの一言に尽きました。
しかし旦那に問いたただした際に、浮気相手は自分の職場でアルバイトをしている女子大生だと知りました。
私は恥ずかしくなりました。
自分の夫は女子大生の遊びにつき合わされているのか、と思ったからです。
私は旦那に言いました。
浮気相手とこのままお遊びのお付き合いをつづけることにどんなメリットがあるのかと、じっくり自分自身でで考えるように言いました。
旦那は考えた結果、未来の無い付き合いに時間やお金などを費やす生産性の無さに気がついた、と答えてくれました。
「女性は妊娠したときから母親になる、男性は生まれてきてはじめて父親になる」という言葉について私は考えました。
私は旦那の父性を信じることに決めたのです。
今現在子供は3歳になりました。
旦那は休日には子供と一緒に公園に行き自分の好きなサッカーを一緒にやったり、お風呂や食事などの身の回りの世話も率先してやってくれています。
典型的な子煩悩な父親をやっていてくれているのです。
過去は変えることができません、だからこそ過去の出来事にいつまでも縛られていては時間も気力も労力ももったいないと私は自分に言い聞かせました。
そう言い聞かせながら旦那の父性を信じてやってきてよかった、と今では思うことができています。